リピート率・F2転換(初回→2回目購入)の高め方|EC-CUBEのCRM分析

ECのCRMでよく言われるのが、「初回購入から2回目購入(F2転換)までが最大の壁」ということです。広告をかけて新規のお客様を獲得しても、その多くが1回買っただけで終わってしまうなら、獲得コストを回収する前に関係が切れてしまいます。
この記事では、リピート率・F2転換の高め方を、見るべき指標と具体的な施策の両面から解説します。
F2転換が重要な理由
F2転換とは、初回購入(F1)をしたお客様が、2回目の購入(F2)に進むことです。一般に、1回目から2回目への壁がいちばん高く、2回目から3回目以降はハードルが下がっていくといわれます。
裏を返せば、F2転換率を改善することが、その後のリピーター化やLTV向上につながりやすいということです。限られた時間で何から手を付けるか迷ったら、ここから考えてみるとよいでしょう。
見るべき3つの指標
| 指標 | 意味 |
|---|---|
| 初回購入率 | 期間内に初めて購入した会員の割合。新規会員がどれだけ購入に至っているか |
| 初回購入後リピート率 | 初回購入をした会員のうち、一定期間内に2回目を購入した割合(F2転換率) |
| 平均初回購入日数 | 会員登録から初回購入までの平均日数。すぐ購入するか、時間を置くかの傾向 |
3つ目の平均初回購入日数は見落とされがちですが、後で紹介するフォローのタイミング設計に使える数字です。あわせて見ておきましょう。
「観測完了コホート」で比べる
初回購入後リピート率を計算するときに、気をつけたい点があります。先週初めて購入したお客様と半年前に初めて購入したお客様を同じ条件で比べると、前者はまだ2回目を買う時間が足りていないため、率が不当に低く見えてしまいます。
そこで、「初回購入から一定の観測期間が過ぎたお客様(観測完了コホート)」だけを対象に集計します。直近すぎる初回購入者を含めてしまうと、せっかくの施策の効果を低く見積もってしまうので、この考え方は覚えておく価値があります。
2回目購入までのタイミングを設計する
| タイミング | 施策の例 |
|---|---|
| 購入直後 | サンクスメール、商品の使い方や活用方法の案内 |
| 商品到着後、数日〜1週間 | レビューのお願い、関連商品やあわせ買いのおすすめ |
| 平均初回購入日数を参考にした頃 | 2回目購入を後押しする、期間限定クーポンの配信 |
| 定期的な接点 | 定期購入・サブスクリプションへの案内(該当する商材の場合) |
基本の考え方は、2回目の購入が起こりやすいタイミングの、少し手前で接点を作ることです。平均初回購入日数や、商品の消費サイクルを目安にするとよいでしょう。
F2転換を高める具体施策
- 購入後すぐのフォローメール:お礼を伝え、商品の使い方や関連情報を届けます
- 期間限定の2回目購入クーポン:「初回購入から○日以内」など、期限を設けて後押しします
- あわせ買い・関連商品の提案:初回に購入した商品と相性の良いものを案内します
- 会員ランク・ポイント制度への導線:2回目の購入で得られる特典を、はっきり伝えます
一度に全部を始める必要はありません。まずは購入直後のフォローメールから整えると、効果を確かめやすいと思います。
効果を確かめる
施策を実施したら、施策の前後で初回購入後リピート率がどう変わったかを比べます。このとき、先ほどの「観測完了コホート」の考え方に沿って、十分な観測期間が過ぎたお客様同士で比べてください。
登録月ごとに月次購入率を追うコホート分析で、「1か月目」の値を継続的に見るのも分かりやすい方法です。
EC-CUBEでリピート率・F2転換を追うには
初回購入率・初回購入後リピート率・平均初回購入日数を定期的に出し、さらに直近すぎるコホートを除いて正しく比べる。この一連の作業を毎月手作業で続けるのは、なかなか大変です。
集計を自動化する方法としては、SQLで仕組みを自作する、外部のCRMツールと連携する、EC-CUBE向けのプラグインを使う、の3つがあります。管理画面の中で完結させたい場合は、プラグインが候補の一つです。
CRM分析プラグイン「CrmAnalytics」を使う
CrmAnalyticsは、株式会社LEATECHが提供するEC-CUBE向けのプラグインです。会員分析の画面で、この記事の3つの指標を自動集計し、前の期からの変化もあわせて確認できます。
ダッシュボードの「今週の推奨施策」には初回購入者の2回目促進が並び、対象となる会員をそのままCSVで取得できます。メルマガやLINEの配信リストに渡せば、気づいたその週のうちに施策を実行できます。
利用を始めるには、管理画面の初期セットアップでスケジュール実行(CRON)を登録し、初回の集計を実行します。各指標の計算方法はマニュアルのKPIの説明に、対応バージョンや他の機能はリリース記事にまとめています。自店の集計ルールと合うかを確認したうえで、導入を判断してください。
まずは初回購入後リピート率を、1本の線で追ってみよう
F2転換は、改善の効果がLTV全体に効いてくるポイントです。ただし数字が動くまでには時間がかかるので、単発ではなく継続して追うことが大切になります。
まずは初回購入後リピート率を毎月記録し、折れ線で並べてみましょう。そのうえで、購入直後のフォローメールから手を付けてみてください。CRM分析全体の進め方は「EC-CUBEでCRM分析を始める方法」でまとめています。
EC-CUBEの導入やカスタマイズ、CRM分析の始め方については、お気軽にお問い合わせください。